大島ってなんなのさ 読むと頭痛くなるかも本場奄美大島紬の絣配列による種類現在作られている本場奄美大島紬で主なものに 12マルキ(18算、カタス越式カタス絣) 、 ホン9マルキ(15.5算、カタス越式)、 9マルキ(15.5算、カタス越式カタス絣) 、 割り込み(15.5算、割り込み式)、 7マルキヒトモト(15.5算、一モト越式)、 7マルキカタス(15.5算、一モト越式カタス絣)、 5マルキ(15.5算、一モトカタス越式)、 2モト越し(15.5算、二モト越式)、 13ヨミ9マルキ(13算、カタス越式カタス絣)、 13ヨミ(13算、一モト越式) があります。 算(よみ) 算とは筬(おさ)密度のことをいい、1cm間の筬の羽と羽の間(隙間)の数をいいます。 本場奄美大島紬では13算・15.5算(15半)・18算の織筬が主に使われています。 織筬の羽と羽の間には経(たて)糸を2本とおしますので、 織筬1cmの間に 13算であれば26本(13算×2本)、 15.5算であれば31本(15.5算×2本)、 18算であれば36本(18算×2本)、 の経糸をつかい、 反物の幅(織筬40~41.8cm)の間では、 13算は1040~1088本、 15.5算は1240~1296本、 18算は1440~1508本の経糸をつかいます。 したがって、算数が増すと、糸もほそくなり多くの糸をつかいます。 実際の反物においては織り縮みがあるため、1cm間に約26本あれば13算、1cm間に約31本あれば15.5算、1cm間に約36本あれば18算 ということになります。 緯(よこ)糸の密度は、経糸が13算の場合は13算、経糸が15.5算の場合は14算、経糸が18算の場合は16.5算が普通です。 絣糸(かすりいと)と地糸(じいと) 模様のある糸(二色以上使われている糸)を絣糸、模様のない糸(一色のみ使われている糸)を地糸といいます。 マルキ マルキとは糸80本をいいます。 カタスとモト カタスとは糸1本、モトは糸2本をいいます。 絣糸の配列 本場奄美大島紬で絣糸と地糸の並べ方で主なものは、カタス越(ごし)式、カタス越式カタス絣、1モト越式、1モト越式カタス絣、1モトカタス越式、2モト越式、割り込み式があります。 (1) カタス越式 経糸緯糸とも絣糸2本地糸1本の繰り返し。 15.5算のこの配列を「9マルキ(こんまるき)」といいます。カタス越式カタス絣の9マルキと区別するために「ホン9マルキ(ほんこんまるき)」ともいいます。現在ではほとんど見ることはできません。反物の幅(織筬40~41.8cm間)のすべてに経絣があった場合の経絣本数は770~810本(9.625~10.125マルキ)。 13算、18算のこの配列は現在作られていません。 (2) カタス越式カタス絣 カタス越式の変形で、経糸は絣糸1本地糸2本の繰り返しで、緯糸はカタス越式と同じ。 15.5算のこの配列も「9マルキ(こんまるき)」といいます。現在作られている9マルキのほとんどがこのカタス絣です。経絣385~405本(4.812~5.062マルキ)。 13算のこの配列を「13ヨミ9マルキ(13よみこんまるき)」といいます。経絣321~337本(4.012~4.212マルキ)。 18算のこの配列を「12マルキ」といいます。現在作られている本場奄美大島紬の中で絣密度の最も高い種類です。経絣453~477本(5.662~5.962マルキ)。 (3) 1モト越式 経糸緯糸とも絣糸2本地糸2本の繰り返し。 15.5算のこの配列を「7マルキ(ななまるき)」といいます。1モト越式カタス絣の7マルキと区別するために「7マルキヒトモト」ともいいます。経絣582~610本(7.275~7.625マルキ)。 13算のこの配列を「13ヨミ」といいます。経絣482~506本(6.025~6.325マルキ)。 18算のこの配列を「ホン9マルキ」としているかたもいます。経絣678~714本(8.475~8.925マルキ)。 (4) 1モト越式カタス絣 1モト越式の変形で、経糸は絣糸1本地糸3本の繰り返しで、緯糸は1モト越式と同じ。 15.5算のこの配列も「7マルキ」といいます。1モト越式の7マルキと区別するために「7マルキカタス」ともいいます。現在作られている7マルキのほとんどがこのカタス絣です。経絣291~305本(3.637~3.812マルキ)。 13算、18算のこの配列は現在作られていません。 (5) 1モトカタス越式 経糸は絣糸2本地糸3本の繰り返しで、緯糸は絣糸2本地糸2本の繰り返し。 15.5算のこの配列を「5マルキ(いつまるき)」といいます。経絣466~490本(5.825~6.125マルキ)。 13算、18算は現在作られていません。 |